Column

23年前の河北新報連載

2023.04.25

今から23年前、私が東北大学で助教授(准教授)をしていた頃、河北新報に「新時代の矯正歯科」と題して記事を15回にわたり連載したことがあります。
当時、驚いたのはこのシリーズの反響です。予想以上に多くの方が読まれていたことを知りました。中には、切り抜いてスクラップブックにしていた方もおりました。また、治療を諦めていた方が、矯正歯科治療は何歳になっても可能なのだということを知り、実際に治療を受けて長年のコンプレックスを解消した方もおりました。
メディアの持つ影響力の大きさを実感した記憶が今でも残っています。

この23年の間に、私は東北大学を辞めて、勤務医を15年間続け、そして2022年6月から矯正歯科 菅原準二クリニックを開設するという、変動の時代を過ごしてきました。そして、たまたまこれらの記事を読み直す機会があり、少し衝撃を受けました。
なぜかと言いますと、「新時代の矯正歯科」と大見得を切って書いた記事の内容が、この4半世紀の矯正歯科の革新的な進歩に伴って、賞味期限が過ぎてしまった箇所がいくつか目についたからです。しかし、これから矯正歯科治療を受けようと考えている方には、基本的には今でもお役に立てる情報が多く含まれているのではないかと思っています。

賞味期限が過ぎた内容については、なかなか改訂する機会がありませんでしたが、昨年、開業したことを契機に必要な箇所を2023年バージョンにアップデートしようと思い立ちました。ちなみに1999年版「新時代の矯正歯科」の内容はPDFでご覧いただけます。